芸術のまち しんゆりで「ダンサー・イン Paris」
11月8日
久しぶりに映画に行く。「ダンサー・イン Paris」
神奈川でやっている映画館は川崎アートセンターのみでしたので電車に乗って
出かけました。趣味のバレエ鑑賞で新百合丘は何度も行っているところ。
しんゆりは芸術の街なんです!
しんゆりは芸術のまちなんです。
川崎市の「芸術のまち構想」の一環として、麻生区行政を中心として音楽や芸術に
力を入れています。
芸術のまちづくり
市民、民間事業者、教育機関、行政などで組織さたNPO法人しんゆり・芸術のまちづくりは地域との緊密な連携のもと、芸術施設,人材などの地域資源を活かした「まちづくり」を推進し、地域の魅力を発信することで、地域活性化・地域ブランドの確立に寄与することを目的としている。 アルテリッカしんゆり、麻生音楽祭、KAWASAKIしんゆり映画祭、しんゆり・オリーブまつり、kirara@アートしんゆりなど、芸術に関連する行事を開催している。
映像芸術都市
日本映画学校が新百合ヶ丘駅前に移転したのをきっかけに、映像芸術の中心地としての活動を行っている。映像芸術の中心地として発展を進めるため、川崎市により、映像と演劇・パフォーマンスを核とした芸術拠点(川崎市アートセンター)が建設され、2007年10月31日に開館した。 なお、日本国内初の映画専科大学「日本映画大学」が平成23年(2011年)4月、川崎市麻生区に開校した。
(川崎市アートセンター)👇👇👇
さ~て本日の映画「ダンサー・イン Paris」原題は En Corps(英語でIn Bodyの意)、アメリカ題は「 Rise 」ですがバレエ好きにはたまらない映画でした。日本題名の「ダンサー・イン Paris」はちょっと???って感じです。
セリフ無し!驚愕の冒頭15分間!『ダンサー イン Paris』本編映像
「ダンサー・イン Paris」En corps 2022年 セドリック・クラピッシュ監督 フランス・ベルギー合作
「生き続けるための答えを探す映画だ」セドリック・クラピッシュ監督インタビュー映像 👆
セドリック・クラピッシュ監督は沢山のドキュメンタリー作品を作っていますが今回は全くのフィクションです。現役ダンサーを役者として起用しているのでどのダンスシーンも真に素晴らしく生の舞台を観ていえるかのような気になります。
パリオペラ座のバックステージでステージの始まりを待っているダンサーたちの様子がよくわかりました。
【あらすじ】 ネットより
<パリ・オペラ座バレエ団でエトワールを目指すエリーズは夢の実現を目前にしたある日、恋人の裏切りを目撃して心が乱れ、ジャンプの着地に失敗、足首を捻挫してしまう。
医師から踊れなくなる可能性を告げられエリーズは、一晩で恋も仕事もなくし失意の中にいた。バレエ一筋の日々を送ってきた彼女だが新しい生き方を模索しはじめる。
そんな折、料理のアシスタント係の仕事でブルターニュを訪れた彼女は、世間から注目を集めるダンスカンパニーと出会い、独創的なコンテンポラリーダンスが生み出される瞬間を目の当たりにする。誘われて練習に参加した彼女は、未知なるダンスを踊る喜びと新たな自分を見いだしていく。
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主演マリオン・バルボーインタビュー動画 👇👇👇
9/15(金)公開『ダンサー イン Paris』主演マリオン・バルボーインタビュー動画
主役のエリーズ役のマリオン・バルボーはパリ・オペラ座の現役ダンサーです。
パリ・オペラ座バレエ団には厳格な階級制度があります。
カドリーユ(quadrille 第5階級)、コリフェ(coryphée 第4階級)、スジェ*(sujet 第3階級)、プルミエ(premier danseur / première danseuse 第2階級)、エトワール(étoile 第1階級)という5つの階級で、 昇級するためには試験に合格しなければなりません 。
マリオンは最高位エトワールに次ぐ第2位のプルミエ・ダンス―ルに2019年に昇格しています。そしてエトワール直前だそう。
監督は「ダンスをする俳優ではなく、本作は演技ができるダンサーが演じるべきだ」との考えから彼女を主役に選んだそうだ。
マリオン・バルボーは実際、クラシックとコンテンポラリーダンスの両ジャンルが踊れるダンサー。
注: コンテンポラリーダンスは、クラシックバレエと違い、決められたポジションは動きがない分、縛りがありません。
そのため、自由に自分自身を表現できます。また、その振付家の意図をしっかり読み取り、表現する必要があります。
バレエよりも、体の内側から湧き出てくるものを、どう表現していくかがとても重要になってきます。
どこのバレエ団でもクラシックだけでなくコンテンポラリーを殆どのダンサーが踊るけれど、中にはクラッシックしか踊らない、踊れないというダンサーもいるようです。
👇👇は コンテンポラリーダンサーの前でクラッシックを踊って見せる和やかなシーン。踊ることの歓びが伝わってきた。いやぁ~楽しい。見ているだけでも踊っているような気さえしてくる!
ネタバレになりますが、足首を痛めて医師からは再起を危ぶむ(捻挫が3回目で完治していなかった)ことを言われますがエリーズはコンテンポラリーダンスに新たな道を見つける。そして新たな恋人も。
ちなみにコンテンポラリーダンスのカンパニーで踊っているダンサーたちも全部現役です。
特に振付師のホフェッシュ・シェクターは本人役で出ています。
奇才振付家ホフェッシュ・シェクターのインタビュー映像👇👇👇
ホフェッシュ・シェクターは、イスラエル生まれ、現在は英国在住。 「ホフェッシュ・シェクター・カンパニー」を率いる振付家として、ダンサー、そしてドラマー、作曲家でもある。 ホフェッシュは、エルサレムでダンスを学んだあと、イスラエルを代表するダンス・カンパニー「バットシェバ舞踏団」でダンサーとして活躍、2007年、「In your rooms」(ザ・プレイス、サウス・バンク・センター、サドラーズ・ウェルズ委嘱)を発表し、一躍、イギリスのダンスシーンの先導的地位を確立した。 2008年に、ホフェッシュ・シェクター・カンパニーを創設。同年のイギリスダンス批評家賞最優秀振付家賞を受賞。
ホフェッシュセクターのカンパニーとのレッスン風景👇👇👇
エリーズは死人という設定です。👆👆
ホフェッシュ・シェクター/ ShechterⅡ『POLITICAL MOTHER UNPLUGGED』
オペラ座のバレリーナたちがクラシックバレエとコンテンポラリーとの違いを話すシーンがあった。
「クラシックバレエは飛び立つような宙に浮遊するような動きであることに対して、コンテンポラリーは大地を感じる、下に重心がある動き地面をつかむ感じ、地面との関係がリアル」と語っている。踊れないものにとっては到底理解はできないが、その違いが体で感じることができるダンサーたちに敬服し羨ましく感じる。
宿泊の女主人が心にしみる言葉でエリーズを諭すシーン👇👇
「いい機会よ。いままで運がよかった。才能があり、美しい世界にいた。みんながそうじゃない。あなたには“順調”が当然でも、そうじゃない。“順調”は運しだいよ。それどころか特権なの。そうじゃない人たちを見ることはあなたのため」👆👆👆
エリーズはコンテンポラリーダンスの練習場に父親を連れて行く。👇👇👇
お父さん! 妻が早くに亡くなり三姉妹を育てたひと。
初めて見るコンテンポラリーダンスの練習場で「トイレはどこ?」
舞台本番で踊る娘の魂のパフォーマンに涙を見せる。言葉はないけれど娘の心が伝わるダンス。それをお父さんはしっかりと受け止める。それがもう素敵で素敵で私ももらい泣き。
クラシック、コンテンポラリーと本物のダンサーが次々と見せてくれるので全く飽きない。なんちゃってバレエ映画とはそこが違う。
怪我した足首の治療のシーン。マリオンは下着?なのかタンクトップとフィットしたショートパンツ姿。鍛えられた太ももの
筋肉、膝からつま先までのラインがなんとも美しく、強さも感じる。長年の鍛錬の賜物だと思う。
長くなりましたが読んでくださってありがとうございます。
どうぞ機会があったら是非ご覧になってください。
バレエが好きになるかもしれません。
👇は 私の好きなダンサーの林ゆりえさんのチューダーの”火の柱”のワンシーンです。
人間の内に潜む欲望や葛藤を巧みに描く“心理バレエの祖”チューダーの最高傑作
厳格な姉と奔放な妹に挟まれた主人公ヘイガー。真の愛を望む彼女の絶望の先にあるものは…。
振付:アントニー・チューダー
音楽:アーノルド・シェーンベルク(浄められた夜)
演出・振付指導:アマンダ・マッケロー
私はヘイガー役のゆりえさんの背中の演技が素晴らしくて
今でも忘れられません。