11月6日（金）　横浜　黄金町にある　映画館　ＪＡＣＫ＆ＢＥＴＴＹに行ってきました。

映画　🎬　おかえり　ただいま　🎬　を観るためです。

母役・斉藤由貴の慟哭／映画『おかえり ただいま』
予告編

母を斉藤由貴、娘を佐津川愛美が演じ、在りし日の家族を蘇らせた。

名古屋闇サイト殺人事件

　　　　国民の８割が死刑を容認する日本。
最愛の人を奪われたとき、私たちは何を望むのか？

　2007年8月24日深夜、帰宅名古屋市内で事件は起こった。帰宅途中の女性（当時31歳）
が拉致、殺害され、山中に遺棄された。我が家まであと100mという場所で。
　犯人は、携帯電話の闇サイトで知り合った３人の男。マスコミの報道は過熱、
娘を奪われた母は加害者全員の死刑を望んだ。しかし、立ちはだかったのは「1人の殺害
は無期懲役が妥当」という判例。母は街頭に立ち、極刑を求めて約33万人の署名を集めた。裁判は１人が死刑、２人に無期懲役。その後、無期の１人に別の強盗殺人の余罪が
発覚し、死刑が確定した。

　事件発生直後から被害者の母を取材してきた東海テレビは、ドキュメンタリー「罪と罰～娘を奪われた母 弟を失った兄 息子を殺された父～」（2009年４月）を放送。その後も撮影を継続し、死刑執行後に犯人の父親の肉声を収録した。しかし、それだけでは表現できないことがあった。それは、事件前の母と娘のかけがえのない日々。

監督・脚本は、「光と影～光市母子殺害事件 弁護団の300日～」『死刑弁護人』
『約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯』など、日本の司法のあり方を鋭く問い続ける
齊藤潤一。

闇サイト事件、死刑執行 名古屋で女性会社員殺害

「闇サイト事件」で死刑執行、被害者母の思い

　　13年前　死刑制度の在り方など　マスコミで議論をよんだ事件があったことは
よく覚えています。この映画は「名古屋闇サイト殺人事件」をドラマとドキュメンタリー
の両方で描かれています。ドラマでは被害者の人生と母との日々の生活、加えて加害者
の生い立ちも描かれています。

　被害者　利恵さんは1歳のころ病で父親を亡くした。母親の富美子さんはとても朗らかで
明るく利恵さんを思いやりのあるしっかりした娘に育てた。就職してからは「母にマイホームを買う」を夢に一生懸命働いていた。

　30歳になるとき利恵さんは囲碁を始め、囲碁カフェで大学院生と知り合う。彼は数学者で二人は数字を言葉に変換して遊ぶことがあった。この語呂合わせがこの事件の伏線となる。

　　不運にも闇サイトで集まった男三人の目にとまった利恵さんは自宅のすぐ近くで連れ去られ、ハンマーで40発も頭部を強打されるなどして殺されてしまう。しかし死の瀬戸際で犯人たちに一矢報いる。命は失っても「母親にマイホームを買う」為に貯めた800万円は渡さない。そう覚悟して犯人に告げたのは偽りの「暗証番号２９６０」。数字のごろ合わせが好きだった利恵さんがとっさに思いついた「憎むわ」というメッセージだったと考えられている。　結局　犯人たちは財布から奪った６万円しか手にできなかった。利恵さんは最後まで「母にマイホームを買う」を貫いたのだ。

　　ドラマでは犯人・神田司の生い立ちが描かれている。両親が離婚、兄は祖母方に、自分は父親との二人暮らし、父親の暴力、学校でのいじめと可哀相な育ち方をしている。持病もあって仕事は長続きせず転々とする。だからと言って人の命を奪うなんでことあってはならない。「近くに愛してくれる人がいれば、あの事件は起こらなかったかも」と彼を知る人が話していた。愛されたという記憶で人は生きられる～そんな言葉を聞いたことがある。私もそう思う。

      ドラマとドキュメンタリーの二つを合わせた映画だったが、ドキュメンタリー一本で
も充分だったのではないかな？ドラマがない方が良かった。もともとテレビの番組のドラマ
なのでちょっと作りが手抜き？映画の半分を使っていてもったいない。

　お母さんの事件からの活動を東海テレビはしっかり映像として残していただろうし、
裁判の内容などももっと細かく説明が出来たかもしれない。お母さんを取り巻く人たちの
話などももっと聞きたかった。周りに優しい理解者・お友だちが沢山いらして良かった
なぁとおもった。お母さんのお人柄からだと思う。

　ご自分の意見をしっかりお持ちでそれを発信し続けて今でも2017年9月9日に犯罪被害・死刑制度などについて考える会「TOKYO1351」とニコニコ動画が共同で開催した「死刑を考える討論会」に出席し、死刑制度存置派・廃止派の各弁護士・識者ら（弁護士の高橋正人・ジャーナリストの青木理、映画監督の森達也ら）とともに参加して死刑制度に関する討論を行った。
　事件発生から10年を迎えた（2017年８月24 日）ことを受けて報道各社のインタビューに応じ増加・複雑化・巧妙化するサイバー犯罪（インターネット犯罪）の取り締まり強化・新法制定の必要性を訴えた。そして今も講演会で各地を回っておられます。

　司法は加害者遺族には寄り添うのに、被害者遺族には優しく
ない。娘のことを忘れないでほしい。事件を風化させないで
欲しい。 

　「その言葉が痛いほど解って辛い。お母さん　どうぞ　お元気でいらしてください。
　　忘れませんよ。あなたももちろん娘さんも」

　　最後まで読んでくださりありがとうございました。