2015 冬 スペイン・バスクを巡る旅~聖地 モンセラート
タラゴナの地中海の見えるレストランを後にして一時間足らずで
★モンセラート
(Monserrat)に着く。道中 小雨が降り出し、そろそろ奇岩が姿を現してもよさ
そうだが、霧がでて全く見えない。
気温 12℃
登山電車で上ってくる人も多い。昔は徒歩で…
今まで傘の出番もなく来たのはラッキーなことだが、水不足が心配されるほど
の雨不足と聞けば恵みの雨なら致し方ないと受け入れよう。そんな気持ちでいた
ら、あらら、ギザギザなのこぎり山が見えてきた。
★モンセラートは奇岩に抱かれたキリスト教の聖地。
巡礼路として世界で有名なサンティアゴ・コンポステーラに
並ぶ二大聖地。
ガウディはモンセラートの山々からインスピレーションを得て
サグラダ・ファミリアを造った。
独裁者フランコの時代にカタルーニャ語の使用が禁止されていた時でも、ここで
はカタルーニャ語のミサが行われていた。カタルーニャの自由と団結を唱えた者の
中にはピカソやガウディ、ダリ、ミロなど多くの芸術家たちがいる。
このモンセラートもカタル―ニャ文化を守る役割を果たしていた。
【 もし あなたが モンセラートを訪れたら
必ずや 天地創造を 思いおこすに
ちがいない 〜ゲーテ 】
★モンセラート修道院(Al Monestir de Monserrat) 標高1235mの山の中腹に
現在も約80人の修道士が暮している。大聖堂で目を引くのは
★守護聖母 ラ・モレネータ(La Moreneta)と呼ばれる「黒いマリア像」
昔、山の洞窟で羊飼いたちが発見し麓まで下そうとしたが動かせなかったので、その
場に聖堂を建てた。8cのイスラム教徒や19c初めのナポレオンの侵略時も、この
マリア像だけは土地の人によって隠され守られたのだ。現在残る12使徒のファサード
や建物全体は19cから20cにかけての比較的新しいもの。
普段なら長蛇の列に並ばねばお傍には行かれない「黒いマリア様」のお顔を拝見、
おまけに触れることもでき、お祈りも出来た。黒くなったのは祭壇の蝋燭の煤がつい
たからだとされ、12c頃彫られたものと推定されている。1m足らずの小さなマリア様
〜そのお顔が忘れられない。私の大事な人に似ているのだ。それは誰かはここでは言
うまい。マリア様に似ているなんて大それたことを言ってきっと「何てこと言うの」
とあの世で怒っているかも。
🎵♬ エスコラニア少年聖歌隊 🎵♫
私にはここでもう一つの目的があった。
★エスコラニア少年聖歌隊の歌が聴きたい。
修道院付属のエスコラニア音楽院では現在9〜14才の変声期前の50名の少年たちが共同
生活をしながら音楽を学んでいる。毎日午後1時と6時45分にミサが行われ、少年たち
の歌声が聴けるかもと期待していたが残念。彼らは明日からクリスマス休暇に入るそう
だが、今日は音楽院にまだ居るわけだ。ただ夕方のミサまで留まることは出来ない。
私があんまり悲しそうな顔をしたからか、ローカルガイドさんが「私も歌えます!」
とグレゴリア聖歌を歌ってくれた。その優しい歌声に感謝だ。
パワースポット!
現在残る12使徒のファサードや建物全体は19cから20cにかけての比較的新しいもの。
大聖堂の門をくぐった「アトゥリオのパティオ」といわれる中庭に人が集まっている。
この中庭の中心部にある円状の模様がパワースポットになっていて、その真ん中でお願
いしてきた。
2ユーロを御喜捨して赤いローソクをつけて本気でお参りした
お土産はモンセラートでと思っていたので少年聖歌隊のCDとクッキー、絵葉書、
露店では蜂蜜、乾燥イチジクを買った。
ポストがライオンになっていてその口に昨夜書いた絵葉書を投函した。
海外に行くと必ず書くのが自分あての絵葉書。それは未来の私へのお土産。
「ライトアップしたサグラダ・ファミリアにお連れします」12月は生誕のファザード辺りが夜6時〜12時までライト・アップ(Torre Agbar)されるという。
今夜の宿に行く前にサグラダ・ファミリアに寄る。
いよいよ明日は この旅の最終日。
続く〜
長くなってますが読んで下さってありがとうございます。